カテゴリ:売却について / 投稿日付:2026/10/01 17:10
公正証書遺言とは?メリット・デメリット・必要書類を解説
相続対策を考えるとき、「自分が亡くなった後、家族が相続で揉めないようにしておきたい」と考える方も多いのではないでしょうか。
そのための方法の一つが公正証書遺言です。
遺言は、せっかく作成しても法的な要件に不備があると、思ったような効力が発生しない可能性があります。その点、公正証書遺言は公証人が関与して作成するため、遺言の内容を確実に残す方法の一つです。
この記事では、公正証書遺言とはどのようなものなのか、証人の条件、メリット・デメリット、費用、必要書類について、ポイントを整理して解説します。
公正証書遺言とは?どのように作成するのか
公正証書遺言とは、公証役場で公証人が関与して作成する遺言です。
基本的には、遺言を作成する本人が遺言の内容を口述し、それを公証人が記述します。ただし、実際の作成現場では、当日に初めて内容を決めるのではなく、事前に公証人と打ち合わせを行い、遺言の内容を確認したうえで作成する形式となります。
公正証書遺言を作成する際には、本人だけでなく2名の証人が必要です。
ただし、誰でも証人になれるわけではありません。
未成年者は証人になることができません。また、推定相続人や受遺者、それらの配偶者および直系尊属も証人にはなれません。
さらに、公証人の配偶者、四親等内の親族、書記、使用人なども証人になることができません。
つまり、相続に直接関係する人や、公証人と一定の関係にある人などは証人として認められないということです。
公正証書遺言のメリットとは?
公正証書遺言の大きなメリットは、遺言の法的な要件について公証人が関与することです。
自筆証書遺言や秘密証書遺言などでは、必要な要件に不備があると、せっかく作成した遺言が無効になってしまう可能性があります。
遺言を作成する目的は、自分の意思を将来の相続に反映させることです。そのため、作成した遺言が法的に有効なものとして扱われることは非常に重要です。
公正証書遺言では、公証人が関与して作成するため、法的要件の漏れを防ぎ、遺言の効力を確実に発生させることにつながります。
原本が公証役場で保管される
公正証書遺言のもう一つのメリットが、原本が公証役場で保管されることです。
自分で保管する場合、遺言書を紛失してしまったり、内容を改ざんされたりすることが心配になる場合があります。
公正証書遺言では原本が公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの恐れがありません。
家庭裁判所での検認が必要ない
また、公正証書遺言は、家庭裁判所で検認をする必要がないこともメリットです。
相続が発生した後の手続きを考えても、遺言を公正証書として残しておくことには意味があります。
公正証書遺言のデメリットは費用がかかること
公正証書遺言にはメリットがある一方で、デメリットもあります。
その一つが費用がかかることです。
公正証書遺言を作成するには、公証人との打ち合わせなども必要になります。そのため、自筆証書遺言などと比較して、手間や費用がかかると感じる方もいるでしょう。
ただし、公証人との打ち合わせは、単純に負担となるものではありません。
公証人が関与することで、遺言に必要な法的要件の漏れを防ぎ、確実に遺言の効力が発生することにつながります。
また、相続が発生した後に、子どもたちが相続をめぐって揉めてしまう可能性を考えると、遺言を確実に残すためにかかる費用は、有益なお金の使い方とも考えられます。
公正証書遺言の費用は、遺産の額や相続人の人数などによって変わります。具体的な費用については、公証役場への問い合わせが必要です。
公正証書遺言の証人はどうする?
公正証書遺言では2名の証人が必要ですが、「証人を頼める人がいない」と心配する方もいるかもしれません。
そのような場合には、費用を支払うことで公証役場から証人を紹介してもらうことができます。
そのため、証人をお願いできる人が身近にいない場合でも、公正証書遺言を作成できないというわけではありません。
なお、証人には一定の条件があり、未成年者や推定相続人、受遺者など、証人になることができない人が定められています。
公正証書遺言に必要な書類
公正証書遺言を作成する場合には、遺言の内容や財産の状況などに応じて、必要な書類を準備します。
主な必要書類等は次のとおりです。
- 遺言を作成する人の印鑑証明書
- 実印
- 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本
- 財産を相続人以外に遺贈する場合は、遺贈相手の住民票
- 遺産に不動産が含まれる場合は、「登記簿謄本」「固定資産税評価証明書」
- 遺産に銀行預金や株などが含まれる場合は、銀行や証券会社の支店名、口座番号、現在の残高など
このように、公正証書遺言を作成する際には、相続人との関係や財産の内容を確認できる資料が必要になります。
特に、不動産や預金、株など複数の財産がある場合には、それぞれの財産について必要な情報を準備しておくことが重要です。
公正証書遺言と自筆証書遺言を比較して考える
遺言には、公正証書遺言のほか、自筆証書遺言や秘密証書遺言などがあります。
自筆証書遺言などでは、必要な要件に不備があった場合、遺言が無効になる可能性があります。
一方、公正証書遺言は公証人が関与して作成するため、法的要件の漏れを防ぎ、確実に遺言の効力を発生させることが大きな特徴です。
さらに、原本が公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの心配がなく、家庭裁判所での検認も必要ありません。
自筆証書遺言については、法務局で遺言書を保管する制度もありますが、台本では、公正証書遺言の方がより確実な方法として紹介されています。
まとめ|公正証書遺言は相続対策の方法の一つ
公正証書遺言は、公証役場で公証人が関与して作成する遺言です。
作成には2名の証人が必要ですが、証人を自分で用意できない場合には、公証役場から紹介してもらうこともできます。
公正証書遺言の大きなメリットは、法的要件の漏れを防ぎ、確実に遺言の効力を発生させることです。また、原本が公証役場で保管されるため、紛失や改ざんの恐れがなく、家庭裁判所での検認も必要ありません。
一方で、費用がかかるという面があります。費用は遺産の額や相続人の人数などによって異なるため、具体的な金額については公証役場への確認が必要です。
相続対策では、遺言を作成するだけでなく、作成した遺言が確実に効力を発生させられる状態になっていることも重要です。
公正証書遺言を検討する場合は、必要な書類や財産の内容を整理したうえで、公証役場に相談してみるとよいでしょう。
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この記事の執筆・監修
飯山 圭介
イイヤマ ケイスケ / 宅地建物取引士
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