カテゴリ:売却について / 投稿日付:2026/09/22 08:16
収益還元法とは?賃貸中の不動産を査定する方法を解説
現在、マンションやアパートなどの不動産を賃貸に出している方の中には、「この物件を売却するとしたら、いくらくらいになるのだろう?」と気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に賃貸中の物件は、自分で住んでいる住宅とは異なり、毎月の家賃収入が発生しています。そのため、売却価格を査定する際にも、物件そのものの状態だけではなく、「その不動産がどのくらいの収益を生み出しているのか」という点が重要になります。
そこで、収益不動産の査定で用いられる方法の一つが「収益還元法」です。
この記事では、賃貸中の不動産を査定するときに使われる収益還元法について、基本的な考え方や利回りとの関係、具体的な計算例を紹介します。
収益還元法とは?賃貸中の不動産査定で使われる方法
収益還元法とは、不動産が生み出す収益力をもとに、その不動産の価格を算出する方法です。
賃貸マンションなどの収益不動産の場合、購入後にどの程度の家賃収入が期待できるのかは、購入を検討する投資家にとって重要な判断材料になります。
そのため、賃貸中の物件を査定する際には、物件の収益力を考慮して価格を算出します。
収益還元法では、まず対象となる不動産の年間家賃収入を算出します。そして、その収入を一定の利回りで割ることで、査定価格を算出するという考え方が基本になります。
つまり、賃貸中の不動産では、「いくらで貸せているのか」という現在の家賃収入が、査定価格を考えるうえで重要な要素になるということです。
収益還元法の計算方法と「利回り」の考え方
収益還元法を理解するうえで重要になるのが「利回り」です。
利回りとは、簡単にいうと投資金額に対するリターンの割合です。
収益還元法では、年間家賃収入を利回りで割ることで、査定金額を算出します。
例えば、月々の家賃が10万円の賃貸物件を考えてみましょう。
月額10万円の家賃収入がある場合、1年間の家賃収入は次のようになります。
10万円 × 12か月 = 年間120万円
この年間家賃収入120万円を、仮に利回り10%で計算すると、査定金額は次のようになります。
120万円 ÷ 10% = 1,200万円
この場合、収益還元法による査定金額は1,200万円という計算になります。
一方、同じ年間家賃収入120万円でも、利回りを5%として計算すると、査定金額は変わります。
120万円 ÷ 5% = 2,400万円
このように、年間の家賃収入が同じ物件であっても、設定する利回りによって査定金額は大きく変わります。
そのため、賃貸中の不動産を査定する場合には、単純に「年間家賃収入はいくらか」だけを見るのではなく、どの程度の利回りを設定するのかが重要になります。
不動産査定における利回りはどのように決まる?
では、収益還元法で使用する「利回り」は、どのように設定されるのでしょうか。
利回りは、一般的には周辺の成約事例などをもとに設定されます。
ただし、すべての不動産で同じ利回りが設定されるわけではありません。不動産によって、その数値は異なってきます。
例えば、その不動産が投資対象として魅力的だと考えられる場合には、低い利回りでも購入を検討する投資家が見込めます。その場合、収益還元法による査定金額は高くなる可能性があります。
反対に、より高い利回りが必要とされる場合には、同じ家賃収入であっても査定金額は低くなります。
このように、利回りと査定価格には密接な関係があります。
また、利回りの設定には、築年数や周辺の市況、現在のマネーサプライなど、さまざまな状況が影響します。
そのため、「賃貸物件だから一律○%で査定する」というものではなく、その不動産ごとに利回りを考える必要があります。
収益還元法で査定するときは家賃収入だけでは決まらない
ここまで紹介した計算は、収益還元法の基本的な考え方を理解するための簡単な例です。
実際に賃貸中の不動産を査定する場合には、家賃収入だけを単純に計算すればよいというわけではありません。
例えば、賃貸物件には固定資産税や管理費などの支出があります。
そのため、実際の査定では、こうした支出についても考慮したうえで、より細かな計算を行う必要があります。
つまり、同じ「月10万円で貸している物件」であっても、実際にどの程度の収益が得られるのかを考えるには、家賃収入だけではなく、物件にかかる支出も確認することが重要です。
賃貸中の不動産を売却する場合には、「現在の家賃がいくらだから、売却価格も単純にこの金額になる」と考えるのではなく、収益性や利回り、支出などを含めて査定する必要があります。
賃貸中の不動産を売却するなら収益還元法による査定を確認
賃貸中のマンションなど、収益を生み出している不動産を売却する場合には、その物件がどの程度の収益力を持っているのかが査定価格を考えるうえで重要になります。
収益還元法では、年間家賃収入を利回りで割ることで、基本的な査定金額を算出します。
例えば、月10万円の家賃であれば年間家賃収入は120万円となり、利回り10%なら1,200万円、利回り5%なら2,400万円というように、利回りによって査定金額は大きく変わります。
ただし、実際の不動産査定では、固定資産税や管理費などの支出も考慮する必要があるため、より細かな計算が必要になります。
「賃貸中のマンションを売却した場合、いくらくらいになるのか知りたい」「現在の家賃収入をもとに査定してほしい」といった場合には、物件の収益状況を確認したうえで査定を受けることが大切です。
まとめ|収益還元法は賃貸中の不動産査定で重要な考え方
収益還元法は、賃貸中のマンションなど、収益を生み出している不動産の査定に用いられる方法です。
基本的には、年間家賃収入を利回りで割ることで査定金額を算出します。ただし、利回りは物件によって異なり、周辺の成約事例や築年数、周辺の市況、現在のマネーサプライなどの状況によって左右されます。
また、実際の査定では固定資産税や管理費などの支出も考慮する必要があります。
賃貸中の不動産の売却を検討している方は、現在の家賃収入だけで判断するのではなく、収益還元法による査定の考え方を確認してみてはいかがでしょうか。
具体的な査定金額については、物件ごとに条件が異なるため、詳しい収益状況を確認したうえで不動産会社に相談することをおすすめします。
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この記事の執筆・監修
飯山 圭介
イイヤマ ケイスケ / 宅地建物取引士
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